昔と今では戦場が違う。
今どきの格ゲーはフレームに細かくなるな。
いろいろな環境、思いが交わる場所。
昔と今では戦場が違う。
昔の格ゲーは良かった。あれはまさにe-Sportsだった。なんて言うと懐古厨と思われそうなのだがほんの少し聞いてくれ。昔はネット対戦なんて無かった。だからラグなんてものも無かった!!!まぁ対戦ゲームなのに大量のミサイルで処理落ちするゲームとかは一部あったりしたが()スポーツというか多くの競技を見ていただければ同じ戦場で戦うのはおわかりいただけるだろう。確かにその環境、温度や湿度、芝や床の硬さなど各場所ごとに違い得意不得意はあるだろう。しかしその場自体を共有するのでフェアだ。昔の格ゲー、いや多くの対戦ゲームは同じ場所同じ機械で行われた。今で言うオフライン大会である。これはゲームとしてはまさに理想の環境で完全にフェアで論理的な対戦ができる。この環境ならフレームの扱いにとてもシビアになるのはわかる。とても大事なことだ。しかし今の対戦の主流はオンラインだ。対戦相手も多くおり、家からでなくてもいい。地方民の場合、対戦のために車で移動なんてことをしなくてもいい。しかもいろんな人と対戦できる。コミュニティとしてとても素晴らしい。しかし代償として「同期の壁」が生まれてしまった。つまりラグの誕生である。
今どきの格ゲーはフレームに細かくなるな。
ラグと言っても原因やタイプはいくつがある。そして、有利不利という話も変わってくる。ただ共通項として「フェアではないので悪」としたい。この記事は公平性に焦点を合わせるので細かい事は説明しない。フェアではない。それだけでいい。オンラインゲームでは数フレームのラグはつきものだ。私個人の意見としてはオンラインで3フレームぐらいは気にするだけナンセンス。3フレームとは0.05秒なのだが反応しきれるものではない。格闘ゲームにおいてもこの刹那に判断することはないだろう。銃の撃ち合いだとしても1発か2発だろう。はっきりと繰り返し言う。多少ラグがあって当たり前でラグがないのは技術者や開発チームがめちゃくちゃ頑張ったからだ。そうでもしてもらわない限りラグはつきもの。つまりオンラインではシステム上、より多くのフレームや安全管理をこなす必要がある。そう、ギリギリのフレームで組み立てるのはオンライン対戦として立ち回りが下手くそなのである。今までの格闘ゲームの積み重ねはネット対戦ではない。今までは天下一武道会のようにしっかり安定したステージで戦っていた。それが今、大海の船上にステージが置かれている。波がないときもあれば大荒れのときもある。陸の戦いから海の戦いへと考えをシフトするべきである。
いろいろな環境、思いが交わる場所。
必ずライトゲーマーはいる。コアなゲーマーでも環境に疎い人もいる。すべて理解した上で泣きながら悪環境に耐えている猛者もいる。私自身、オンライン対戦をするのであれば回線環境を整えるのはマナーだとは思っている。しかしそれを他者に求める時代ではない。それはまだ早いのだ。5Gがしっかり普及し、その範囲で収めたオンラインゲームが出て、そこで初めて当たり前と言える日が来るかもしれない。しかしそれはまだまだ先のことである。
回線サービスについて少し触れると、郊外の一戸建てとかになると強い回線が通ってないなんてこともある。そして都市部であっても5階より上だと光回線を単独で引き込めない場合がかなり多くなる。そうなるとマンション管理の回線となるので自分で操作できたものではない(ちなみに目安は3階までなら引き込みやすい)。どことは言わないが、以前住んでいたアパートがガチガチの回線でポートの設定ができずにしばらく泣いたことがある。そう、光回線を使っていればいいのかというとそうではない。悪環境の光回線と適切に管理されたADSLであればADSLのほうがいいだろう。もうこのあたりゲーミングマンションなんてあってもいいんじゃないだろうか。マンションで対戦会が開けるなんて素晴らしい。
よく通信速度を気にする人が多いが50M(メガ)あれば十分だ。これはゲームにもよるがゲーム中の通信速度は10Mあれば間に合うものも多い。このあたりもあってADSLでも対戦自体は十分に可能である。とはいえ光回線は距離に強く、ADSLの弱点になる基地局との距離関係もなくなる。あくまで適切な設定がされているADSLなら問題ないというだけで、光回線のほうが細かいことを気にしなくていいだろう。wifi回線については人により有線より快適になる人もいる。しっかりした強度と階や壁をまたぐということがなければ実用レベルだろう。メッシュシステムなんてものもオススメ。詳しくはwifiメッシュとかでググっていただきたい。無線という物自体処理の関係でどうしても少しラグは出るが問題はそこじゃない。パケットロスという現象でコマンド入力が欠けてしまい100%ではない状態で送信されてしまうことがある。wifiはこれの原因になりやすいので有線が望ましい。
しかしここから少し面倒な問題が絡む。相性問題だ。先程wifiの方がいいときもあると言ったが、回線やその周辺の機器は相性と呼ばれる現象を抱えている。同じ商品を使っていても同じ環境になるとは限らないのだ。いわゆるハズレなどと言われるものなのだが、極少数ながら初期不良と呼べるレベルで使えないものもある。これは個人の構成で済むが他にも相性はある。プレイヤー同士の環境相性だ。AとBは快適に対戦ができる、BとCも快適に対戦ができる、しかしAとCは安定せずまともに遊べない。そんなこともあるのだ。これにはいくつかの原因がある。例えばDOA6の場合お互いに神環境でプレイしていても物理的な距離、例えば日本とアメリカとかになるとどうしてもラグが発生する。この距離の問題の他にサーバーの相性だなんだかんだわけのわからないところで問題が起きたりする(距離が遠いと経由するサーバーも増えるのできっかけも増える)。そうなるとABCが一緒ロビマをやろうとすると全体がだめになるなんてことも十分ありえる。ちなみにDOA6はP2P通信というやり方でプレイヤー同士をつないでいるが、これはお互いのゲーム機同士で入力のやり取りをする。サーバーを経由しないようにするので遅延などの問題を必要最低限にすることができる。その代わり各プレイヤーの環境整備に依存してしまうのでできるだけの対策はしよう。
そして最後、最大の問題が問題意識と熱量だ。昔ゲーセンが中心だった頃、これはもう地方格差はひどかった。対戦相手や環境を求めるなら引っ越すしかなかったが、実際にそれをしてきた強者は少なからずいる。その頃に比べれば回線が届いている範囲や高さに引っ越す程度で済む今のオンライン環境は本当に素晴らしい。しかしゲームのために本当にひっこせるか。親と過ごす学生などにはまず無理だろう。他にもゲームをするのは好きだが難しいことはわからない、例えば機械音痴と呼ばれる人たちもいる。そんな彼らにとって回線の整備などというのはとても大変で作業コストが高い。そんなとこに神経使うなら他のもっと楽しいことに時間を使うなんてこともありえる。他にも趣味があり気軽にゲームを楽しむライトゲーマーなんて必要以上には回線に気を使わないだろう。他に時間やお金を使う候補がいくらでもある。トータルとして改善したら快適そうならする程度でゲームのためだけに投資はしない。
そんな彼らを迷惑だと切り捨ててしまえばそのゲームは衰退する。ラグビーではないがにわかが盛り上がるのは大事なことだ。跡継ぎ問題を予防するには跡継ぎが必要だ。まだ親の庇護下にある学生やライト層を抱え込まないと身内盛り上がりと何も変わらない。ここはそうゆう必要性もある、そうゆう時代だと割り切り知識や経験のあるものがすり寄っていくしかないと思う。なるべく多くのプレイヤーが遊べるよう、柔軟な対応とプレイが求められる時代だと私は思う。